Case Study 導入事例
急速な事業拡大の中で、
全社としてメンタルヘルスを判断・統制できる体制を整えた事例
導入前の状況
同社では事業拡大に伴い、年間で百名規模の採用が続いていました。
その一方で、メンタル不調者や早期離職が増加し、経営層から人事に対して、休職率の改善が求められていました。
また、組織拡大に伴い、衛生管理や不調者対応の進め方が拠点ごとにばらつき、初動対応のミスによる労務トラブルも発生していました。
従来のやり方では対応しきれないケースも増え、人事だけでなく、現場管理職の負担も高まり、メンタル不調者対応体制の立て直しが喫緊の課題となっていました。
判断に迷っていたポイント
人事担当者にお話をうかがう中で、最も悩んでいたのは、組織規模の拡大に伴い、どこまでを本社が統制し、どこからを現場判断に委ねるべきかという点でした。
また、本人の性格や特性が関係するケースなど、対応に専門的な視点が求められる場面では、現場ごとに判断が分かれ、混乱が生じていました。
組織規模や現場管理職の負荷を踏まえ、現実的にどのような体制を整えるべきか、判断の軸を持ちきれない状況でした。
本社主導で衛生管理やメンタルヘルス対応の考え方を整理し、全社として統制の取れた対応ができる状態をつくる必要性がありました。
エリクシアのアプローチ
弊社は、個別事案への対応支援にとどまらず、本社主導でメンタルヘルス対応を統制できる体制づくりを重視して関わりました。
・個別事案への相談・判断支援
まず、人事担当者が迅速に専門家へ相談できるよう、「人事担当者専用の相談窓口」を設置しました。各地で発生する対応難易度の高いケースについても、対象者の状況や現場背景を整理しながら、対応方針や選択肢を一緒に検討することで、会社の意思決定を支援しました。
・本社主導の対応体制構築
月1回の人事労務部門とのミーティングを通じて、管理職向け報告フロー、不調者対応フロー、休職・復職フローなどを整理・設計し、本社主導の対応体制を構築しました。また、現場での初動対応を均質化するため、管理職向け研修を実施し、不調者の状態や背景を整理する視点と、状態に応じた対応の考え方を共有しました。これにより、現場から人事への相談・報告の質が向上し、人事や管理職の経験や感覚に依存しない対応が可能となりました。さらに、体調不良を理由とする長期的な在宅勤務についても、運用ルールを整備し、在宅勤務・欠勤・休職それぞれの判断基準を明確化しました。
・予防施策・採用ミスマッチ対策
早期離職やメンタル不調の予防施策として、採用ミスマッチの解消にも取り組みました。採用基準の整理や、適性検査の活用や構造化面接の設計など、企業文化や業務との適合性を見極める採用体制を整備しました。
現在も、人事と現場双方の視点を取り入れながら、組織規模に応じた対応フローや予防施策の見直しを継続しています。
- 全社として判断を統制する流れ
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取り組みの効果
一連の取り組みによって、次のような変化が生まれました。
・月1回のミーティング内で、衛生管理やメンタル不調者対応方針について、役員と人事労務部全体で共有できるようになり、方針や判断基準を共有しやすくなった。
・不調者対応フローだけでなく、管理職向け報告フローや、特性を持つ従業員への対応ガイドラインを整備したことで、人事と管理職が連携しやすくなり、対応判断の迷いが減った。また、「もっと早く人事に言ってほしかった」といった初動対応のエラーも減少した。
・体調不良を理由とする長期在宅勤務についても、数ヶ月の間で適切な勤務形態への移行や休職判断が進んだ。その結果、管理職のマネジメント負担が軽減されただけでなく、他の従業員が抱いていた在宅勤務運用への不公平感も減少した。
・採用ミスマッチによる企業文化や業務への適応不良が減少し、入社後早期の離職やメンタル不調の発生が減った。
・人事側の対応力が向上したことで、経営者が判断すべき内容も整理され、経営層の負担軽減にもつながった。
現在も、週1回の保健師面談や専属産業医との連携を通じて、早期ケアや復職後フォローを継続しています。組織全体として、現場に過度な負担をかけることなく、休職率の改善につながっています。
同じような状況にある企業の方へ
本事例の企業で生じていたように、組織規模が拡大するほど、メンタル不調者対応や勤怠不良などの問題行動への対応は増加し、現場任せの対応では限界が生じやすくなります。
1,000名を超える企業からのご相談でよくうかがうのは、「拠点や現場管理職によって対応が異なりリスクがある」「もっと早く人事へ共有してほしかったと思うケースが多い」といったお声です。
現場管理職にとっても、不調者対応や問題行動への対応は負担になりやすく、どこまでを現場で対応し、どの段階で人事へ連携すべきか判断に迷う状況も少なくありません。
エリクシアでは、そうした企業に対し、本社主導でメンタルヘルス対応体制を整えられるよう、実務的なフロー設計や判断軸の設計を支援しています。全社としての考え方や判断軸を整理することは、現場の負担を減らすだけでなく、持続的な組織運営にもつながります。
経営者・人事担当者・管理職それぞれが、本来の役割を果たせる土台をつくることが、エリクシアの役割です。
企業によって、抱える課題や目指したい状態は異なりますので、まずはお気軽にご相談ください。
※本事例は、実際の支援内容をもとに、企業が特定されないよう一部表現を調整しています。
この事例が、判断を考えるひとつの材料になれば
人と組織の問題は、同じように見えても、背景や判断の前提は企業ごとに異なります。
もし、自社の状況と重なる部分があれば、整理の壁打ち相手として、お話を伺うことも可能です。
お気軽にご相談ください。