ポジティブ思考は有害?「トキシック・ポジティビティ」 2021.02.16

「トキシック・ポジティビティ」という言葉をご存知ですか?

比較的新しいワードですが、簡単に説明すると

「自分にも他人にもポジティブ思考を押し付けるのはやめましょう」

という考え方です。

 

例えば、気持ちがひどく落ち込んだ人に対し、

「そんな風にネガティブに考えてはダメだよ。ポジティブに行こうよ!」

という言葉をかけたとします。

 

その人が、

(そうだな。ネガティブはやめてポジティブにいこう!) 

と思い直せるのであれば、まだ精神的に余裕があるのだと思います。

 

しかし、本当に精神的にいっぱいいっぱいの人であれば、

(ポジティブになれと言われたって、自分には無理だ)

(ネガティブな気持ちにしかなれない自分はダメな奴だ)

と、ますます落ち込んでしまいます。

 

よく、うつ病の人に「がんばれ」は禁句だと言いますが、

これも、この「トキシック・ポジティビティ」の考え方に近いものがあります。

 

トキシック・ポジティビティは、他人への声掛けだけでなく、

心の中で自分自身にかける言葉についてもいえる事です。

ネガティブな気持ちが沸き起こった時、こんな風に考えてはダメだ、と

無理やりポジティブになろうとすることが、逆にストレスになる場合もあるのです。

 

そもそも、どんな感情であっても、それを「いい感情」「悪い感情」と評価する必要なんて

ないのだと思います。

常にポジティブ思考をキープしようと無理をするくらいであれば、

どんな感情だって、否認せず、受けとめ、抱えながらでも歩いていける、

そう思った方が、ずいぶん楽な生き方ができそうな気がします。

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