「トキシック・ポジティビティ」という言葉をご存知ですか? 比較的新しいワードですが、簡単に説明すると 「自分にも他人にもポジティブ思考を押し付けるのはやめましょう」 という考え方です。 例えば、気持ちがひどく落ち込んだ人に対し、 「そんな風にネガティブに考えてはダメだよ。ポジティブに行こうよ!」 という言葉をかけたとします。 その人が、 (そうだな。ネガティブはやめてポジティブにいこう!) と思い直せるのであれば、まだ精神的に余裕があるのだと思います。 しかし、本当に精神的にいっぱいいっぱいの人であれば、 (ポジティブになれと言われたって、自分には無理だ) (ネガティブな気持ちにしかなれない自分はダメな奴だ) と、ますます落ち込んでしまいます。 よく、うつ病の人に「がんばれ」は禁句だと言いますが、 これも、この「トキシック・ポジティビティ」の考え方に近いものがあります。 トキシック・ポジティビティは、他人への声掛けだけでなく、 心の中で自分自身にかける言葉についてもいえる事です。 ネガティブな気持ちが沸き起こった時、こんな風に考えてはダメだ、と 無理やりポジティブになろうとすることが、逆にストレスになる場合もあるのです。 そもそも、どんな感情であっても、それを「いい感情」「悪い感情」と評価する必要なんて ないのだと思います。 常にポジティブ思考をキープしようと無理をするくらいであれば、 どんな感情だって、否認せず、受けとめ、抱えながらでも歩いていける、 そう思った方が、ずいぶん楽な生き方ができそうな気がします。 << 前の記事へ 次の記事へ >> 衛生委員会ホットトピック 季節の話題 信じて得する心理学 サービス情報 「エリクシアレター バックナンバー」 TOPに戻る